日本国内で生産できないものの価格は、円安によって確実に上昇している。それを端的に示すのが、7月1日に行われたiPhoneの値上げだ。最上位モデルのiPhone 13 Pro Maxは、それまでの13万4800円が15万9800円となった。2万5000円の値上げだ。アメリカでの価格は変わっていないので、これは円安の調整だ。日本の価格をそれまでと変えないでいると、ドル建てでは割安になってしまう。そして、国際的な一物一価が成立しなくなるので、国際的な転売が生じる可能性がある。それを防ごうというものだ。実際、値上げ率(18.5%)は、今年初めからの円の減価率とほぼ同じだ。